遅ればせながら、アラフォーにしてアコースティック・ギターを弾いてみたくなった理由
私は音楽が好きです。
耳を打つ心地よいリズムに、心奪われるメロディ。素晴らしいですよね。
好きなアーティストの音源は予算が許す限り購入してますし、都合がつけばたまにライブを観に行くこともあります。
でも、聴くだけで満足してしまっていて、その先、自分で演奏してみるってことには興味がなかったんですね。
高校の芸術は音楽を選択していたのですが、その先生が一風変わっていて、普通音楽の授業というと、先生かピアノの得意な生徒の伴奏に合わせて全員で合唱するというのが一般的だと思うんですけど、その先生はそんな授業はつまらんだろうと、生徒ひとりひとりにクラシック・ギターを持たせて練習させて、二年の最後の授業には自作曲をみんなの前で発表させるという、当時も驚きましたけど、卒業から二十数年経った今でも驚きが色あせない、同級生とお酒を飲むと今でも語りぐさになる、とんでもない授業を展開したんですね。
その当時にはすでにB'zやBon JoviやAerosmithなどにハマっていたくせに、授業でクラシックとはいえギターに思う存分触れるなんていう超美味しい体験をしていたくせに、自分のギターが欲しい、自分もギター・ヒーローたちのようにカッコよく弾けるようになりたい、そんな思いが芽生えなかったものですから、自分が演奏者になることはないのだろう、と思っていました。
ところが数年前、YouTubeで、そんな価値観を引っくり返す動画に出会ってしまうのです。
その動画がこちら。
アコースティック・ソロ・ギタリスト松井祐貴さん(→オフィシャルサイト)による、名バラード"ハナミズキ"のカバーです。
アコギ一本の演奏とは信じがたい豊かなリズムと美しいメロディ。たった一本のギターに秘められた無限の可能性を見せつけられたようで、すっかり魅了されてしまいました。
他にも数々の名カバーをYouTubeにアップしているので、興味を持ったら観てみてください。特に、時代を超越した名曲"クリスマス・イヴ"のカバーがイチ押しです。
山下達郎『クリスマス・イヴ』 (acoustic guitar solo)
いやもうほんと、素晴らしすぎる。まるでギターが歌っているかのようですよ。
ものすごいハイテクニックを、見せつけるようにこれでもかと誇示するのではなく、あくまでオリジナルを尊重して、その雰囲気を再現するためにさり気なくさらっと弾いている、そんなスタイルが好きですね。
自分も彼のように弾いてみたい。アラフォーにしてそんなことを夢見て、ヤフオクで格安アコギを求めたのでした。
ソロギターで奏でる ハイテクアコギ名曲集 CD付 (ソロ・ギターで奏でる)
- 作者: 松井祐貴
- 出版社/メーカー: ドリームミュージックファクトリー
- 発売日: 2012/01/20
- メディア: 楽譜
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音楽CDだけでなく、このスコアも買いました。"ハナミズキ"も収録されていますし、丁寧な運指ガイドも載っているのでおすすめです。何気なくすごいことをやってるので、ものすごく難しいですけどね。私は初心者なので特に。
一度だけ浜松にツアーで来たことがあって、定時ダッシュ決めて観に行きました。小さな会場でしたね。満席で二十名いたかどうかくらいだったと記憶しています。
最後に入場したので、かぶりつきの特等席ではなかったですけど、それでも表情や一挙手一投足がよく見える席でした。ここぞとばかりに超絶技巧を食い入るように見つめても、まるでタネの分からないマジックを見ているかのようで、ただただ感嘆するしかなかったですね。
横浜では、たまに路上ライブやホール公演をしているようなので、彼の演奏を生で観たい人は、スケジュールをこまめにチェックしてみてください。