未だに音楽CDを買い集めている音楽好きが、音楽ストリーミング配信サービスには興味がない理由

私が音楽を聴く楽しさに目覚めたのは、中学生の頃です。

親がCDラジカセを買ってくれて、当時のヒットチャートを賑わせていた邦楽をレンタルしてきては、カセットに録音していました。

中学時代にB'zやChage & Askaから音楽を聴き始めて、高校時代にBon JoviやAerosmithを知って、そこからは洋楽ばっかり聴くようになっていきました。

大学時代に、アルバイト先の先輩からFirehouseやGuns N' RosesやSkid Rowなどを教えてもらって、洋楽の中でも、特にアメリカンハードロックを好んで聴くようになります。

そこからはもう泥沼ですよね。

CD屋で、帯の叩きやジャケットを眺めて、これは当たりか外れか、軽く博打でもするかのようにアルバムを買ったりするようになるんですけど、今思えばその頃はまだかわいいもんでしたね。

社会人になって、インターネットの海外通販サイトから海外盤を何十枚も個人輸入するようになるとか、CDを買い集め始めた頃には想像もしていませんでした。名古屋の有名専門店まで片道三時間、毎月のように下道で愛車を走らせて、お宝を探しに行ったりしたこともありましたね。

近所のCD屋にはあまり置いてなかったジャンルの音楽を好んでいたことや、気軽に利用できる距離にTSUTAYAがなかったこと、周りの友人は誰もハードロックを聴いていなかったということもあって、CDは借りるものではなくて買って手に入れるものだ、それが当然だ、となっていきました。

今でも、好きなアーティストのアルバムはCDで購入しています。珍しいですよね。配信曲をダウンロード購入したこともありますが、それも全部で十曲もありません。

一番凄かった頃と比べると、今はもうすっかり落ち着きましたね。未だにCDアルバムを買っているとはいえ、枚数はかなり少なくなりました。気になる新譜が発売されるとなると、入荷日にフライングゲットせずにはいられなかったのが、お店のポイント二倍デーまで待てるようにもなりました。

かつてCDを買い集めまくっていた自分ですらこれですから、そら普通の人なんてもっとCDを買わなくなりますよねぇ。

そんな現状を打破するべく、音楽業界も大胆な一手を打ち出してきました。AWAやApple Music、Spotifyなどに代表される、月額制の音楽ストリーミング配信サービスがそれです。

各サービスによって細かな違いはあるんですけど、月々およそ千円で、何百万曲もの膨大な楽曲が聴き放題になる、という夢のようなサービスです。CDを買うほどではないけど音楽は聴きたい、という絶妙なニーズを狙いすましました。

ただ、邦楽の有名所は参加していないアーティストが多いようですね。邦楽の有名なアーティストを聴きたい場合には向いていないようです。

その一方で、洋楽は充実している模様。検索してみて、見つからなかったアーティストがある方が珍しい、それほどラインアップが充実しているサービスもあるとか。主に洋楽を聴いている自分には、もってこいと思えるサービス。

しかし、私はまったく興味がありません。

なぜかというと、手持ちの楽曲ですら満足に聴き込む時間が足りないというのに、何百万曲聴き放題とか言われてもいまいちピンとこないですし、いやいやそんなに聴ききれないですから、としか思えないからです。

大事なのは、自分が大好きな曲を聴くことであって、膨大な量の楽曲が聴ける状態にあるってことではないんですよね。

単純に、CDコレクターとしての所有欲が満たされない、というのも大きいですね。

今、もし私が洋楽に興味を持ち始めたばっかりだったとしたら、一番洋楽に強いと思われるサービスを吟味して、月額費を払って加入していたかもしれません。これから自分が好きなアーティストをバンバン発掘していくぜ、というときには、強力な味方になると期待できるからです。

でも、自分の好みに近いアーティストを発掘するだけなら、YouTubeで超大好きな曲を選択して、その関連動画を次から次に見ていくだけでもなかなか出会えるので、加入する動機としてはちょっと弱いかもしれないですね。

あとは、クルマで音楽を聴く場合ですかね。自分は、手持ちのライブラリからUSBメモリに書き出してクルマに持ち込んでるんですけど、ストリーミングサービスで落とした楽曲は、おそらく専用アプリ内でしか再生できないですよね。

それだとちょっと困りますよねぇ。

オフラインで聴けたとしても、ケータイを接続ケーブルにつなげて充電しっぱなしの状態で、長時間の移動というのは。過充電によるバッテリーの劣化や、本体の過熱も心配ですからね。

スケールが大きくて、魅力的なサービスだとは思うんですけどね。自分の音楽の楽しみ方にはちょっと合わないかな、と。

もうひとつ、自分で買い集めたCDコレクションには、自分史というとちょっと大げさかもしれないですけど、ストーリーが積み重なっていくんですよね。

初めて買ったシングルとか、初めて買ったアルバムとか。レンタルしてデータは持ってるのに、あまりにも気に入ってわざわざCDを買い足したりとか。CDだとあまり好きではなかったのが、ライブではめちゃくちゃ良くて、評価ひっくり返されたりとか。買ったばかりの頃はあまりお気に入りじゃなかったのが、数年後に聴いてみたらめちゃくちゃ良くて驚いたりとか。空き巣に入られて、苦労して集めたレア盤ごっそり売っぱらわれて、何度も足を運んでいた中古CD屋の店頭で発見して通報したりとか。

加入していきなり何百万曲も聴き放題になったら、そんな思い出は残るのかなぁ、と。まあ空き巣被害の思い出はいらないですけどね。

なぜ加入しないのかと問われれば、そんなところが理由です。