B'zの通算20枚目のオリジナル・アルバム『DINOSAUR』は、迷盤かと思いきや、聴けば聴くほど癖になる名盤だった
2017年11月29日、活動30周年に突入する直前に、B'z(→B'z Official Website)の通算20枚目のオリジナル・アルバム『DINOSAUR』が発売されました。
久しぶりに地元のCD屋さんで予約して、入荷日にフライング・ゲットしました。ロック・イン・ジャパン・フェス出演フルセット映像が付属する初回限定盤。
先行シングルが素晴らしかったので期待が膨らんでいたのもありますし、発売がアルバム・ツアー開始直前だったので、少しでも早く手に入れて聴きたかったというのもあります。
しかし期待が大きすぎたのか、初めて聴いたときの率直な感想は、今回はヘンテコなアルバムだなぁ、というものでした。ひと言で表すと、困惑。
ギターの音は気持ちいいです。ハード・ロック然とした野太いリフはもちろん、エモーショナルなクリーン・トーンも素晴らしい。所々で、松本さんこういうフレーズ好きだよねぇ、分かる分かる、と、笑顔でうんうん頷いてしまうプレイも聴けてご満悦。松本さんが好きなフレーズは、ファンも大好物ですからね。
ギター以外でも、豪快に吹いてるサックス清々しいなとか、ジャズっぽい要素が感じられておしゃれだなとか、シングル曲はやっぱ凄いわとか、稲葉さんのヴォーカルやっぱ半端ないわとか、要所要所では唸らされたんですけど、アルバムを通して聴くとどこか散漫に感じてしまったんですよね。
その結果、一発で入り込めず。
今までも、一発で気に入るのと、何度も聴いているうちにハマってくるのと、だいたい半々くらいなので、今回は後者のパターンということか。
ちょっとがっかりしてはいましたが、慌てず騒がず繰り返し何度も聴いてたら、案の定ハマってきました。いや、それどころではないな。聴けば聴くほど、癖になる。たまらん。
今回のアルバム、凄いかも。
10周もする頃には、完全に手の平を返してました。ここまで盛り返すパターンは、『Friends 2』以来。
一発で気に入らずに何度も聴くうちにハマってくるアルバムって、いってもけっこう好きくらいで落ち着いちゃうんですよね。なかなか、大好きとか超好きとかまではいかないんですよ。スタートでつまづくとやっぱりそうなっちゃいますね。
ところが今回は、じわじわと盛り上がってきて、気がつけば超お気に入りになりつつあります。歴代のオリジナル・アルバムと比べてみても、五本の指に入るくらいお気に入りですね。
前半と比べると後半がちょっと弱いかなとは思いますが、バラエティ豊かな楽曲が並んでいて、好き嫌いが分かれる構成になっているからでしょうね。 その分、刺さる人には刺さるともいえるので、こればっかりは聴く人それぞれの好みの問題です。
あとは、ライブでどう化けるかですね。
単純にライブを観る機会が段違いに多いからか、B'zは特に多いんですけど、家でCDで聴くといまいちピンとこなかった曲が、ライブで生で聴くとむちゃくちゃカッコよくて、目からウロコ落ちまくりですよ。
そうやって化けた曲は、CDで聴くとまた印象がガラリと変わって、大好きな曲になったりするんですよねぇ。
初回限定盤に付属する、ロック・イン・ジャパン・フェスの出演フルセット映像は、さすがのパフォーマンスでした。
時間が限られているからか、あまりMCを挟まずに、ギュッと凝縮したテンポの良いステージ進行で、新鮮でしたね。最初から最後までノリノリのシングル曲ばかりを並べて、一気に突っ走ってます。バラードなし。エネルギッシュすぎる。
特に、ラスト三曲は圧巻でしたね。真夏の熱帯夜にあの三曲はエグい。脱水症状で病院送りにされた人がいたとしても、不思議じゃないですよ。
アルバム発売からまだ間もないですが、12月14日からアルバム・ツアーがスタートしています。
私は年末の名古屋ドーム公演を観に行く予定です。アルバムをさらに聴き込んだり、昔のライブDVDを観たりして気分を盛り上げながら、一日千秋の思いでその日を待ち焦がれることにします。