家から500mしか離れていないコンビニにすらクルマで行く親友にドン引きした話

高校入学以来の、二十数年の付き合いになる親友がいるんですけども、彼は基本、自分の足を使った移動はしない主義です。

その最たる例が、自宅から500mしか離れていないコンビニにすら、クルマで行くという事実。

どこかに行くついでとかじゃないですよ。そのコンビニにしか用がなくても、クルマを出すそうです。

f:id:aifeel:20170516145501j:plain

便宜的に500mと書きましたけども、実際はもっと近いかもしれないです。私は、その距離でクルマをわざわざ出すほうが、めんどくさいのではないかと思いますけどね。

彼はたまに、クルマの燃費が悪いと嘆いているんですけど、ほんのちょっとした用事でもちょこちょこクルマを出しているのも、その要因のひとつになっているでしょうね。

彼の家がまた、狭い路地の入り組んだ、住宅街の真ん中にあるんですよ。死角の多い一時停止の交差点に囲まれてて、初見殺しのほんといやらしいところです。抜け道として使える道なので、交通量がそこそこ多いのがまたいやらしい。

好んで抜け道を選ぶような運転手に限って、譲り合いが下手だったり、すれ違いが下手だったり、一時停止もろくに守らなかったりするのが、余計に始末が悪いんですよね。

私が彼の家の住人だったら、可能な限りクルマの出し入れを少なく済ませられるように心がけます。何度も通って今はもう慣れましたけど、行き始めた頃は近づくのも嫌になるほどでした。

コンビニ受け取りで重い荷物を引き取るとか、両手で足りないほどどっさりと物を買い込むとかだったら、まあ百歩譲りましょう。それなら私もクルマを出します。クルマが必要な理由がありますからね。

ところが、どうも話を聞いていると、必要にかられてクルマを出しているわけではないようです。ちょっとした用事を済ますだけでも、片道500mでも歩きたくないそうです。どんだけだよ。いくら親友でも呆れるぜ。

彼の家は、浜松駅まで約一キロと抜群の好立地。かつて浜松駅すぐ近くの会社で働いていた頃、駐車場やガソリン代の補助が出ないとぼやいておりました。こんなのおかしい。なんで自腹を切らなきゃならないのか。

それを聞いた私は、開いた口が塞がらなかったですね。いや、そりゃそうでしょ。出たら逆にびっくりするわ。申し訳なくて肩身が狭くなる。どんだけ仕事で応えなければならないのかと、暗澹たる気持ちになるわ。

しかも、すぐそこなのに、クルマでごちゃごちゃした住宅街を抜けて、ごちゃごちゃした駅前にクルマで行くとか、まじで意味がわからないですよ。

私だったら、一キロぐらいだったら迷わず徒歩で通いますがね。遅刻しそうなときだけ、こっそり自転車で飛ばすかな。下手したらクルマより自転車のほうが早いでしょう。

この話をしたときは、宅飲みでお互いにちょっと酔っ払っていたので、売り言葉に買い言葉、主張は次第に熱を帯び、どんどんヒートアップしていきました。

彼には、時として、己の主張こそが正義というか、論破したいというか、言い負かしたいというか、そういった押しの強いところがあるんですよね。

私は普段はあまり反発しないのですけど、たったの500mも歩きたくないという彼の主張は受け入れがたかったので、珍しく反論しました。

この永遠に分かり合えない激論がどのように決着したのか、記憶に無いです。いきなり話題が変わってそのままうやむやになったか、この場にいた他の友人がこのままではヤバイと上手く取りなしてくれたか、どっちかのトイレのタイミングでそのまま話題が行方不明になったか。

一度激論を交わしてスッキリしたからか、今は会話の流れでこの話題がぶり返しても、笑って流せるようになりました。チクリとひと刺しくらいはしますけど。

二十数年来の親友にも、ひとつくらい、何言ってんの、と思わず眉をひそめてしまうようなことがあるものです。

そういうことにしときましょう。