名盤を引っさげてデビューしたのに、売れずに消えた悲運の洋楽ロック・バンド
これは何も音楽に限った話ではなくて、漫画や小説、映画なんかもそうなんですけど、良かったり面白かったりしても、ヒットするとは限らないんですよね。
実際のところは、出してみないと、何が売れるかわからない。
CDを聴いて即、これは売れるに違いない、と確信するほど良かったとしても、予想どおり売れるアルバムもあれば、鳴かず飛ばずのアルバムもあります。
逆に、何だこの変な曲は、と眉をひそめた曲が大ヒットして、一躍人気グループに躍り出ることもあります。
ものの良し悪しだけじゃなくて、ゴリ押しや時の運、謎のブームにタイミングやムーブメント、様々な要素が絡み合ってくるんですよね。
そんな機運に見放されたのか、名盤を引っさげてデビューしたにもかかわらず、なぜか売れずに消えた、悲運の洋楽ロック・バンドを紹介します。
Invertigo
オーストラリア出身のポップ・ロック・バンド。
爽快で快活なポップ・ロックと、ヘヴィで聴きごたえのあるミディアム・ナンバーを詰め込んで、全世界を席巻しても不思議ではなかった名盤『Forum』を2001年に発表。
しかし、何故かほとんど話題にならずに、ごく一部のマニアにのみ強烈な印象を残して消えていってしまった。いかにも日本で受けそうな音だったのに、日本盤も出なかったのは意味不明。無念。
Invertigo - Descentized (2000)
Seven And The Sun
アメリカのロック・バンド。
渋い歌声の魅力を活かしたキャッチーなアメリカン・ロックが満載の名盤『Back To The Innocence』を2002年に発表したが、何故かヒットせずに埋もれていってしまった。
ノスタルジックで夢や希望に満ちたジャケットも最高だったのに、なんでこれが売れないのか。摩訶不思議。
Seven And The Sun - "Walk With Me" (2002)
My Favorite Highway
アメリカのポップ・ロック・バンド。
2009年、アルバム『How To Call A Bluff』でメジャー・デビュー。翌2010年に早くも解散。一体何があった…。
瑞々しく歯切れのよいメロディが素晴らしく、聴いていてめっちゃ気持ちいいアルバム。甘いポップ・ソングもドラマティックなバラードも、聴かせ方がうまくて唸らされる。この作曲センスは只者ではない。
- アーティスト: My Favorite Highway
- 出版社/メーカー: Virgin Records Us
- 発売日: 2009/04/20
- メディア: CD
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National Product
アメリカのロック・バンド。2007年にアルバム『Luna』でデビュー。
ハード・ロックとポップ・パンクの美味しいところを、欲張りすぎなほどこれでもかと取り込んで、それでいて絶妙に聴きやすいバランスで仕上げたセンスが素晴らしい。
日本盤も出て、来日公演もしたのに、メンバー脱退が相次いで、この一枚のみで消えていってしまった。残念すぎる。
National Product - "Sean Song"
Hey Monday
アメリカのポップ・パンク・バンド。
2008年にアルバム『Hold On Tight』でデビュー。似通った曲が多く、やや一本調子気味ではあったが、若いバンドの勢いを見事に詰め込んだ素晴らしいアルバム。
その後の活躍が楽しみなバンドだったが、ミニ・アルバムを一枚出したのみで、解散してしまった。
Fall Out Boyの前座として来日するなど、チャンスはあったのに、ブレイクしきれなかったのが痛かった。
紅一点のヴォーカル、Cassadee Popeは現在、ポップ・カントリー・シンガーとしてソロ活動中。
Hey Monday - How You Love Me Now