AOR Heavenのおかげで知った、素晴らしいアーティスト
ドイツに、AOR Heaven(→AOR Heaven)という、メロディアス・ハード・ロックを中心とした音楽CD通販サイトがあります。
CD通販のみならず、自ら優秀なバンドを発掘し、CD音源をリリースするなど、レーベルも運営されている、メロディアス・ハード・ロック界になくてはならないサイトです。
あくまで中心はメロディアス・ハード・ロックですが、それ以外にもAORやポップ・ロック、CCMなど幅広く取り扱っています。多種多様の目もくらむような圧巻の品揃えの中から、店主のひと言をヒントに、自分の好みに合いそうなアルバムを探すのが醍醐味。
社会人になって、自宅に待望のインターネット環境を導入して、メロディアス・ハードについて熱く語っている個人HPや掲示板を読み漁っていた私は、どうやらAOR Heavenという激アツ通販サイトがあるらしいと知りました。
初めての海外からの個人輸入ということで、利用には不安がありましたが、すでに利用している人にいろいろと聞いたりして、勇気を出して注文してみたら、意外と簡単にすんなりと、トラブルもなくことが済んだので、初回で大当たりを引いたこともあり、クセになってバンバン注文するようになりました。
特に、EU統一通貨ユーロ誕生前ですね。あの頃は美味しい思いをさせていただきました。
為替と値付けの関係で、一枚あたり本当にこの値段で良いのかと不安になるほどのお買い得価格で爆買いできたので、重宝したのです。梱包がやや雑だったのは、ご愛嬌。世界中からの注文をさばくのに、必死だったのでしょう。
名古屋のDisk Heavenに通う回数が激減するほど、利用しました。
ユーロ流通後あまりお買い得感がなくなってしまったのと、超巨大通販サイトAmazonがいつの間にかめちゃくちゃ便利になって以来、いつしか利用しなくなってしまったのですが、昔は大変お世話になりました。
こちらで知った名盤、素晴らしいアーティストは、数知れず。
そんなAOR Heavenのおかげで知った、素晴らしいアーティストを紹介します。
The Rasmus
フィンランド出身のロック・バンド。
5thアルバム『Dead Letters』にて。
たしか、店主からのひと言で、finest strike melodic rock!! とか紹介されていて、ほんまかいな、たまにゲオルグさんたらオーバーな時あるからな、と半分眉唾で買ってみたら、予想以上に素晴らしかったので仰天。
ダーク・ヒーロー的な、妖しげな陰を感じさせる、独特の世界観が魅力のバンド。
即、前4thアルバム『Into』を買ったらこれも素晴らしかったので、血眼になって初期三作を手に入れたら、作風が全然違ってずっこけました。なるほど、四枚目で大化けしたのね。
最近はアルバムのリリース間隔が長いので、ひょっとしてこのまま…とハラハラさせられて心臓に悪い。
The Rasmus - In the Shadows [Crow Version] (Official Video)
Invertigo
オーストラリア出身のポップ・ロック・バンド。
最初で最後のアルバム『Forum』にて。
初めてAOR Heavenに注文した三十数枚もの中の一枚で、ぶっちぎりツー・トップの一角でした。
爽快なポップ・ロックに甘いポップ・ソング、ヘヴィで聴きごたえのあるミディアム・ナンバーが粒ぞろいの名盤で、なぜこれが全世界で大ヒットを記録できなかったのか、理解に苦しむほど素晴らしい。
Paul Alan
アメリカ出身のソロ・シンガー。90年代にはNouveauxというバンドで活動していました。CCM(クリスチャン・コンテンポラリー・ミュージック)のアーティスト。
ソロ・デビュー・アルバム『Falling Awake』にて。
ワクワクするような希望に満ちたメロディが、次々に流れてくる傑作。さわやかで底抜けに気持ちの良いポップ・ロック。この七年後にリリースした2ndアルバム『Drive It Home』も名盤。
二枚目から十年が経とうとしていますが、彼は今、一体どうしているんでしょうか。これだけ空くと、さすがにもう次はないだろうとほぼ諦めながらも、三枚目が聴きたくて仕方ありません。
Invertigoと同時に買って、完全にハマりました。この二枚で決定的に心を掴まれて、AOR Heavenにガンガン注文かけるようになっちゃいましたね。
Steven Curtis Chapman
アメリカのシンガー・ソング・ライター。こちらもCCMのアーティスト。
アルバム『Declaration』にて。
活きのいいごきげんなポップ・ロックと、劇的で雄大なバラードが満載の名盤。キャリアが長いので、アルバムもたくさん発表していますが、好盤、名盤の確率が高い希少なアーティスト。
これから聴くのであれば、まずはベスト・アルバムを聴いてみて、気に入った曲が収録されているアルバムからチェックしていくのがいいでしょう。
AOR Heavenのおかげで、CCMという音楽を知って、手を広げていろいろと聴いていくようになりました。
Steven Curtis Chapman - Live Out Loud