奈良の桜の名所をハシゴしてきた
四月の第二週の週末、寒の戻りが激しかったり、季節の変わり目の雨に意地悪されたりで、開花状況に一抹の不安を覚えつつも、奈良の桜の名所をハシゴしてきました。
当日の天気予報は、前日の快晴とは打って変わって、あいにくの曇のち雨。なんとか、せめてお昼すぎまでは持ちこたえてほしい、祈るような気持ちで家を出ました。
雨の肩を持つわけではないんですけど、忌み嫌われがちな雨天も、悪いことばかりではないんですよね。
本当は出かける予定だったけど、雨予報だったので中止した。そのように考える人が多いのか、みんなの出足が鈍るため、たとえド定番の観光地でも快晴時ほど混み合わないというのがひとつ。
もうひとつは、雨で被写体がしっとりと濡れて優しい雰囲気になるので、雨天ならではの写真が狙えます。まあ、この雰囲気をそのまま写真として捉えられるとは限らないという、難しい問題が残るんですけども。機材か腕か、はたまた両方共かで、なんとか解決するしかないですね。
今回も、カメラはCanonのEOS 8000D、レンズはシグマの単焦点30mm F1.4。いつもの組み合わせでのマニュアル撮影です。
早朝というべきか真夜中というべきか。3時半に家を出て、遅くとも8時前までには最初の目的地に着いておきたい。あとは成り行き任せ。そんなざっくりとしたスケジュール。
前の週に奈良にお花見に行った友人からのタレコミで、又兵衛桜の渋滞がやばいと聞いていたので、朝イチに又兵衛桜、その次に吉野山、あとは時間次第で談山神社と長谷寺も回りたいな、と考えていたのですが、前走車につられて右折したら道を間違えるという痛恨のミスで、又兵衛桜を見逃しました。
すぐに、あれ? なんか違くね? と気がついたのですが、まあいいかとそのまま直進しました。
どうせ満開は先週でとっくにピークはすぎているので特に問題なしと、必死に強がっています。巨木な枝垂れ桜で圧巻なんですよねぇ。とっくにピークはすぎていたとしても、ちょっと悔しいですね、やっぱり。
吉野山
日本でも屈指の桜の名所として名高い、世界遺産吉野山(→奈良県 吉野山観光協会)。視界を埋め尽くすほどの桜が密集して立ち並ぶ様は圧巻で、一目千本とはよく言ったものだと惚れ惚れする眺めです。
標高差によって見頃がズレてくるので、長い間、山肌の彩りの変化が楽しめます。
義経や静御前が潜伏したという吉水神社や、壮大な金峰山寺など、見どころもたくさんあります。
吉野山というだけあって、ひと山がまるまる桜の名所となっているほどのスケールで、舗装路ではありますが斜面を上下するので、散策にあたっては歩きやすい靴や服、体温調節しやすい重ね着がおすすめ。
談山神社
談山神社(→談山神社)は、奈良県桜井市の山中にある神社です。この地で、中大兄皇子と中臣鎌足が大化の改新の談合をもったそうで、それがこの神社の名の由来となっています。
この日本という国にとって、神話級の逸話を誇る神社であります。
紅葉の名所として有名ですが、桜も見事ですね。トイレの前だけずば抜けて満開だったのが、ちょっと切なかったですが。
段数はそれほどでもないですが、急斜面の階段を歩いて登ることになるので、靴や服装には気をつけたいところです。
長谷寺
最後に、奈良県桜井市の山寺、長谷寺(→長谷寺)にもお参りしてきました。紅葉の名所としても有名ですが、花のお寺としても有名です。
日本でも屈指のエモい寺社ですので、HoobastankやUVERworldが好きなら、一生に一度は参拝しておきたいところです。シンボルというかマークというか、円がふたつ重なり合ってまして、無限大に似た形をしているんですよね。
こちらも、山寺というより山城に近い威容を誇っていて、階段をかなり歩いて登ることになるのですが、この階段がどこもかしこもかっこいいというおまけ付き。写真を撮りながら歩いていると、少しだけ疲れを忘れられます。
階段だけでもめちゃくちゃ絵になるので、紅葉やお花の見頃を外してしまったとしても、まあいいか、とはなかなか思えないかもしれないですけど、とにかくかっこいいお寺ですよ。