ミシュランのスタッドレス・タイヤ、X−ICEも素晴らしい
先日、ミシュランのタイヤ、パイロット・スポーツ4を絶賛しました。ミシュランはスタッドレスも素晴らしいですよ。
なんか盲目的な狂信者みたいで我ながらちょっと気持ち悪いですが、実際モノが素晴らしいですからね。
スバルのゲレンデタクシーでも、ミシュランのスタッドレスを使用していました。
スタッドレスは夏タイヤよりも柔らかいという特徴を持ってます。気温が低くなっても硬くなりにくいゴムで造っているので、雪道や凍結路でも走行性能を保つことができるわけです。
素材のゴムが柔らかいので乗り心地が良くなる反面、タイヤの剛性感は落ちるため、車線変更時にタイヤがよじれて、操作に対して反応がワンテンポ遅れたり、急制動に弱かったり、雨の路面が苦手だったりと、いくつか弱点もあります。
昔、ブリジストンのブリザックを履かせたこともあるんですけど、滅多に雪の降らない静岡県太平洋沿岸地域では、タイヤが柔らかすぎて宝の持ち腐れ感が強かったですね。
普段その恩恵に預かれないためか、スタッドレスの弱点ばかりが気になって、クローズアップされてしまいます。
真っ直ぐ走るぶんにはなんの問題もないんですけど、車線変更やカーブではタイヤがぐにゃぐにゃによじれているのがモロに伝わってきて、運転していて気持ち悪かったですね。雨にも露骨に弱かったので、濡れた路面を走るのは怖かったですね。雪道や凍結路面よりも、雨のほうがよっぽど怖いです。
あれから十年近く経っているので、ブリザックも進化して弱点を克服しているかもしれません。試せるものなら試してみたいですが、目ン玉飛び出るほど高いですからね。お試しなどと、軽い気持ちではとても買えません。
ただ、柔らかいぶん、より寒い地域や凍結のひどい道路では、食いつきが抜群といえるかもしれません。私は行っても白川郷や白馬までで、それ以上寒いところに行くことはまずないので、その恩恵を十二分に感じることはありませんでした。
そこでミシュランですよ。
ミシュランのスタッドレス、X-ICE(→ミシュランスタッドレスタイヤ X-ICE)は、夏タイヤとスタッドレスの差が極めて小さくなってます。
そのため、年に数回雪が降り積もる地域に住んでいる、もしくは、普段は雪が降らない地域に住んでいてたまにスキー場など雪の降る地域に行く、といった方に最適です。
地元では滅多に雪は降らないのですが、ミシュランのスタッドレスを履かせて運転していても、ロード・ノイズも減って乗り心地もわずかに良くなって、それでいてスタッドレス特有の違和感を感じることがほぼないので、快適なことこの上なしです。
雪が降る地域に行ったら行ったで、グリップしなくてまともに走行できないとか、ブレーキ踏んでも止まらないとか、軽くハンドル切ったら滑ったとか、恐怖を感じることは一切ありませんでした。
もちろん、普段より速度を控えめに、急加速急ブレーキ急ハンドルをしないように細心の注意を払っていた、というのもあってこそだと思いますが。
氷上、雪上性能を犠牲にせずに、温暖地域の乾いた路面でも夏タイヤと比べてもネガの目立たない走行性能を有する、素晴らしいスタッドレス・タイヤです。
回転方向指定ありなのが玉に瑕ですね。前後でしかタイヤ・ローテーションできないので、偏摩耗しやすくなってしまいます。私が実際に使った上で気になったのは、これくらいですかね。
ブリザックよりは安いとはいえ高いタイヤなので、なかなか手は出ないかもしれないですが、ぜひ一度履いてみてほしいです。
運転手の力量あってこその話ですが、例外もあります。
FRのホンダS2000に激安スタッドレスを履かせて、雪の峠道を自由自在に走り回っている人も中にはいますので、一概にいいタイヤを履かせとけばいいとは言い切れない面もありますが、安全マージンはあるに越したことはありません。
雪道に慣れてなかったり、不安があるのならなおさらですね。